壁の中からカリカリ、コツコツという音がして、「何かいるのでは」「壊れているのでは」と気になってこのページにたどり着いた方が多いと思います。
先にお伝えすると、壁の中の音だけで原因を特定するのは難しく、天井裏よりもさらに直接確認しにくい場所です。壁の中には配線や配管が通っているため、天井裏とは少し違った確認の仕方が必要になります。
この記事では、まず自分で確認しておきたいことを整理します。そのうえで、壁の中で考えられる原因と、自分で確認できる範囲について整理します。
壁の中の音は天井裏よりさらに特定しにくい
壁の内部は天井裏以上に目視で確認しにくい場所です。壁を壊さない限り、中に何がいるか・何が起きているかを直接見ることはできません。
壁の中には断熱材のほか、電気の配線や水道の配管が通っています。音の原因が動物とは限らず、これらの設備に関係している可能性もあるという点が、天井裏の音との違いです。
音の種類(カリカリ・ガリガリ・コツコツなど)だけで、原因を特定することはできません。まずは落ち着いて、次の3つを確認することから始めます。
まず確認したい3つのこと
1. 音がする時間
夜間・明け方に多いのか、日中にも聞こえるのかを確認します。
2. 音がする場所
壁のどのあたりか(床に近い場所か、天井に近い場所か)、家のどの部屋の壁かをメモしておきます。同じ場所で続いているのか、日によって場所が変わるのかも確認します。
3. 水道の使用と連動しているか
蛇口を閉めたときや、洗濯機・食洗機が給水を止めたときに音がするかどうかを確認します。水を使ったタイミングと音が連動している場合は、動物とは別の原因が考えられます。

壁の中で考えられる原因(動物)
壁の中は、天井裏や床下とつながっている場合があり、動物が移動の通り道として利用することがあります。動物の種類ごとの詳しい特徴(鳴き声・フンの形状・活動時間帯など)は、天井裏から音がする原因は?まず確認したいことと考えられるものや、ネズミが家にいるサインは?フン・音・かじり跡から確認する方法で詳しく整理しています。壁の中の音だけで動物の種類を断定することはできません。
壁の中で考えられる原因(シロアリ)
壁の中の柱や木材をシロアリが食べている可能性もあります。ただし、壁の内部で起きているシロアリの被害は、目視での確認が難しいとされています(公益社団法人日本しろあり対策協会)。
同協会は、シロアリの被害を確かめる手がかりとして、次のようなものを挙げています。
- 建物の基礎や土台などに、シロアリが土でつくる通り道(蟻道)がないか
- 木材の割れ目や継ぎ目に、シロアリが排出物や土砂を詰めた跡(蟻土)がないか
- 木材の軟らかい部分だけが食べられ、硬い部分が残る特徴的な食べ跡(食痕)がないか
- 被害の進んだ木材をハンマーでたたいたときに、空洞のような音がしないか
- 住まいやその近辺で、シロアリの羽アリが飛び立つ様子(群飛)がないか
- 乾燥した砂粒のような糞が出ていないか(乾材シロアリの場合)
壁の中から聞こえる音だけで、シロアリによるものと判断することはできません。上記の手がかりとあわせて確認する必要があります。
壁の中で考えられる原因(ウォーターハンマー現象)
壁の中には水道の配管が通っているため、水を使ったときに聞こえる音が原因になっている場合があります。
東京都水道局は、蛇口やバルブの開閉などによって管内の水の流れる速さが急激に変化し、管内の圧力が変動することで、激しい振動や異常音が発生する現象を「ウォータハンマ」として説明しています(東京都水道局)。
前述のとおり、水を使ったタイミングと音が連動している場合は、この現象が考えられる原因のひとつです。この記事では現象の説明にとどめ、修理や対策の方法までは扱いません。
壁の中だからこそ、自己流で配線に触れない方がよい理由
壁の中には電気の配線が通っています。東京消防庁では、冷蔵庫のコードをねずみなどの小動物がかじったことで配線が短絡し、火災に至った事例が紹介されています(東京消防庁)。
これは紹介されている事例のひとつであり、「壁の中で音がする家では配線がかじられて火災になる」という意味ではありません。壁の中に配線が通っている以上、知っておきたい点として紹介しています。
壁に穴を開けて中を確認する、配線がありそうな場所を自己流で触るといった行為は避けましょう。自分で確認してよい範囲と、専門家に相談したほうがよい目安については、ネズミ駆除は自分でできる?DIYの範囲と業者に相談する目安で詳しく扱っています。
次に確認すること
壁の中の音だけでは、原因を断定することはできません。まずは音がする時間・場所・水道使用との連動を記録し、蟻道や食痕などシロアリの手がかり、フンや臭いなど動物の手がかりがないかも合わせて確認します。
動物、シロアリ、配管など複数の可能性を整理したうえで、自分で確認できる範囲と、専門家に任せたほうがよい範囲を判断することが次の一歩になります。
音がする場所が壁ではなく床下だと感じる場合は、床下の音について整理した記事も参考になります。→ 床下から音がする原因は?まず確認したいこと