家にコウモリがいる、または住み着いている可能性に気づいて、「どうやって外へ出せばいいのか」と気になってこのページにたどり着いた方が多いと思います。
先にお伝えすると、コウモリを自分の判断で捕まえたり傷つけたりすることは避けたほうがよい行為です。自治体では、自然に外へ出す方法や、忌避剤等を使った追い出し方を対処法として案内している例があります。追い出した後は、再び入り込まないようにすることも合わせて考えます。難しいと感じる場合は、無理に自分だけで進める必要はありません。
コウモリを追い出す前に、捕獲・殺傷のルールを確認する
コウモリを含む野生の鳥獣は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」の対象です。この法律では、「捕獲等」という言葉が「捕獲又は殺傷をいう」と定義されており、鳥獣の捕獲等には許可が必要とされています。
一方、「追い出し」という行為そのものが捕獲等に当たるかどうかを直接定めた、全国共通の公的な説明は今回確認できませんでした。次に紹介する前橋市のように、自治体が追い出しの方法を対処法として案内している例があることは確認できています。
コウモリを自分の判断で捕まえる、傷つけるといった行為は避け、次に挙げる方法を参考にしてください。
自治体が案内しているコウモリの追い出し方法
前橋市の案内では、コウモリが入り込んだ場所ごとに、次のような対応が挙げられています。
- 部屋に入った場合:自然に出ていくのを待つ、窓やドアを開けて外へ出られる状態にする
- 換気口や通気口にいる場合:外蓋をはずし、屋内側から忌避スプレーを使って追い出す
- 屋根裏などにいる場合:燻煙剤や忌避スプレーを使って、侵入口から追い出す

特定の商品を選ぶ基準までは案内されていません。燻煙剤を使う場合は、火災報知器が反応することがあるため注意が必要だと前橋市の案内にあります。
これらは前橋市が案内している内容であり、すべての自治体で同じ方法が案内されているとは限りません。
知っておきたいコウモリの生態
前橋市の案内では、家屋に住み着くコウモリ(アブラコウモリ)について、次のような生態が紹介されています。繁殖期は10月、出産期は初夏(7月頃)で1回に2〜3頭を出産します。活動期間は春から秋の夕暮れで、冬(11月頃〜4月頃)は冬眠します。
これらは生態についての情報であり、「この時期に追い出すのがよい」という推奨ではありません。追い出しに適した時期や時間帯について、公的な情報で確認できる範囲は今回見つかりませんでした。
追い出した後は侵入口を確認する
前橋市の案内では、侵入口の対策として次のようなことが挙げられています。
- 換気口や通気口の外蓋に破損等がないか確認し、必要に応じて交換する
- すき間をパテやシーリング材などでふさぐ
- 金網や目の細かい防鳥ネットなどで覆う
侵入口を塞ぐ前には、建物内にコウモリが残っている可能性も考えておきたいところです。追い出しと、侵入口を塞ぐ作業は、分けて考えます。
コウモリやフンを扱うときの注意
厚生労働省は、動物由来感染症の一般的な予防策として、次のようなことを挙げています。
- 野生動物にむやみに触れない
- 動物に触れた場合は手を洗う
- 体に不調を感じたら早めに医療機関を受診する
前橋市の案内では、国内でコウモリを直接の原因として発症した事例は今のところないとされています。一方、海外ではフンに含まれるものを吸い込んで病気になった例が報告されているとされています。国内と海外の状況は分けて理解しておきたい点です。
自分で対応するか、相談を考えるか
次のような場合は、無理に自分だけで進めず、相談を考える一つの目安になります。
- 高所での作業が必要になる
- 侵入口がどこか分からない
- 建物内にまだ残っているかどうか判断がつかない
- 自分で対応することに不安がある
- 捕まえる必要が出てきそうな状況である
自治体の公式サイトや担当窓口では、捕獲許可の手続きや対応方法について案内されている場合があります。自治体によって案内できる範囲は異なるため、まずはお住まいの自治体の情報を確認することになります。
次に確認すること
コウモリを追い出す前に、捕獲・殺傷には法律上の制約があることを踏まえておきます。自治体が案内している方法を参考にしながら、追い出した後の侵入口対策まで含めて考え、自分で対応するか、相談するかを判断していきます。
天井裏の音など、コウモリかどうかまだ分からない段階の方は、原因の可能性を整理した記事も参考になります。 → 天井裏から音がする原因は?まず確認したいことと考えられるもの